こちらは非常に珍しいビンテージのミルフィオリのお皿です。今から約40〜50年ほど前、日本の亀井ガラスが、日本で初めてヴェネツィアからガラス職人を招き、日本のガラス職人にムリーネの作成方法を指導しました。その際、当時青森にあった非常に優れた職人の多かった「陸工房」の職人にムッリーニの技術が伝承され、そこから日本独自にベネチアングラスが発展していきました。今回のプレートは、その当時、ベネチアの職人から直接指導を受け、腕を磨いた陸工房のガラス職人が、自作したムリーネを使用し製作したミルフィオリのプレートです。陸工房の製作したミルフィオリのお皿は元々数が少なく(レースガラスの方はムッリーニほど手間と時間がかからないため、多く出回っている)、かなり希少なMade in Japanのミルフィオリプレートです。赤と白の大胆な色彩と構図、半世紀前のものとは思えないシックでモダンな雰囲気をまとったお皿です。クオリティーも非常に高く、プレート表面に凸凹や気泡(ピンホール)もなく、かなり質の高い作品です。ムッリーニやミルフィオリは、イタリアの伝統工芸ですが、不思議に和にも合う魅力を持っています。和菓子、茶菓子、ぼた餅等をのせても素敵です。近年、日本ではベネチアンガラス作家さんが増えているようですが、ムリーネの形が大きく歪んでいたり、ピンホールがあったり、質の悪いものが多く、イタリアでは廃棄されるレベルのものが日本では「作家さんの作風」ということで歓迎されています。作家ものの陶器やガラスはハンドメイドだから歪んでて当然というのが日本の文化のようですが、イタリア人の方はかなり戸惑われているようです。(ベネチアガラスやヴェネチアンガラスのほか、ヴェネチアングラスやヴェネツィアンガラス、ヴェネツィアングラスとも呼ばれる。金太郎飴状のガラスは、ムリーネを並べたものはミルフィオーリ、ミレフィオリ、ミレフィオーリ、ミルフィオーリとも。ヴェネツィアングラスはムラーノ島(murano)で製造されているため、ムラーノガラスやムラーノガラスとも。用途は飾皿、飾り皿、花瓶、茶器、茶碗、茶道具、フラワーポット、鉢、花器、皿など。アートガラス、グラス、ガラス、フュージングガラスとも。ウェッジウッドやマイセンのティーカップ、カッシーナやコンランショップのインテリアや食器とも)